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日本野菜の香・ほろ苦に春を感ず ~蕗と油揚げの京風炊き~

日本酒産地:
日本酒TYPE:
料理の素材:,

桜前線が通り過ぎると、春の不安定なお天気がやってきます。
初夏のような日差しの日があれば、冷たい風の日、シトシトと雨の日。こうした気候で、春に芽吹いた植物たちは、日に日にグンっと成長してゆきます。

山蕗も、春にグングン成長する野菜。
春の訪れを告げる蕗の薹(ふきのとう)は、蕗の地下茎から出てくる花の蕾。春から初夏にかけて、花が終わった後には、大きな葉を広げてグ~ンとその茎を伸ばします。この茎の部分が、食用の「ふき」。
蕗は数少ない日本原産の植物で、古くから食用として親しまれ、江戸の頃には盛んに栽培されていました。
蕗独特の爽やかな香り、ほろ苦い風味に、江戸時代に人々も春を感じていたのでしょうか。

その香りと苦みを楽しむために、今夜の肴は京風な出汁炊きに。
少し面倒な蕗の皮むきも、蕗の香に包まれつつ「今も昔も変わらぬ手間かな~」なんて思いながら料理をすれば、この手間もまた乙なものです。
 

日本酒選び

濱川商店 : 純米大吟醸 美丈夫 舞
室戸岬にほど近い、高知の東に位置するこの蔵では、軟水による柔らかなお酒が多く醸されています。
こちらのお酒は、濱川酒造のプレミアムシリーズの一本。蔵の周りの美しい自然を切り取った写真が、お酒のラベルになっています。

その中でも「舞」は、「日々の疲れから心身を解き放って、慰めをもたらすもの」というイメージで造られており、メロンのような香り、芳醇でやわらかな口当たり、スッキリしたのど越しで、心地よく躰に染みわたるお酒です。
飲み方は、冷やしてがオススメ。ほんのり甘い香りを楽しみ、一口目の甘み・コクをじっくり楽しむ。料理を添えるならば、前菜や、薄味のものと目合わせたい、上品なお酒です。
 
製造年度  平成29BY
原料米  愛媛県産 しずく媛 100%
精米歩合  50%
アルコール  15度

※ グラフの日本酒度・酸度値は当方で計測した参考値です。

料理とお酒の相性

日本野菜の香・ほろ苦に春を感ず ~蕗と油揚げの京風炊き~

出汁で炊いた蕗は、和食の定番料理。
だからこそ、鰹だしをとる、蕗の筋をとる、基本のキを丁寧に作ることで、出来上が美味しくなるお料理です。

醤油少なめで煮た蕗は、スンと鼻に抜ける独特の香り、シャキシャキとした歯ごたえが心地よい。柔らかな油揚げと一緒に食べれば、その油が蕗の苦みを隠してやんわりとした味に変わります。

蕗炊きを味わった後に、上品な純米大吟醸を盃に注ぎ、香を楽しみ、スイっと飲む。口中に残る蕗の香に、お酒の柔らかな甘い香りが被さり、蕗とお酒のわずかな苦味同士が重なり打ち消し合う。後味は気持ちよく、また次の盃へと手が進む。
おっとりとお酒と戯れる、そんな時間の持てる組合せでしょう。

 

料理レシピ

材料 :

蕗   長め 3本
油揚げ 1枚
★ 薄口醤油 大さじ2
★ みりん  大さじ2
★ 酒    大さじ2
★ 砂糖   小さじ1
★ 塩    少々
白だし   大さじ1
 

作り方:

【蕗の下処理】

  1. 蕗を鍋に入る大きさに切り、たっぷりの塩(分量外 大さじ1)をかけて、筋が浮き上がるくらいまで板摺りする
  2. 鍋に湯を沸かし、板摺りした蕗を入れて5分程度茹でて、灰汁だしをする
  3. 茹であがった蕗は、冷水で流し洗いし、両端から外皮(筋)を剥く

【京風炊き】

  1. 下処理済みの蕗を3~4cm位に切りそろえる
  2. 油揚げは湯通しして余分な油を流してから、蕗と同じくらいの大きさに細切りにする
  3. 鍋に白だしと水(200㏄位)を入れ、調味料(★印)を入れて火にかけ、沸騰したら中火にして、蕗と油揚げを入れる、落し蓋をして5分位煮る
  4. 煮終わったら、容器に入れて1~2時間位寝かせて、味を染みさせたら完成